相続において必要になる「成年後見制度」
どなたかが亡くなったら、相続人全員の話し合いで誰がどの相続財産を相続するのか決めることがあります。
この話し合いのことを「遺産分割協議」といいます。
遺産分割協議では、すべての相続人が参加し、相続財産の帰属先を決めます。
相続人の全員が参加していなかった遺産分割協議は無効になるのが原則なのです。
ここで知っていただきたいのは、形式的に相続人の全員がそろっていたらよいわけではない点です。集まる相続人は、それぞれの判断によって協議を進められる者でなければいけません。重要なのは、それぞれが「判断できる状態」であるという点です。昨今珍しくなくなった「認知症の方」は、その状態によっては判断能力が乏しく、遺産分割協議に参加できるとはいえないことがあるのです。